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石牟礼道子さん死去 [人生]

きょうはめずらしく仕事にでかけ、仕事が終わって昼飯を食い終わってお茶を飲みながらスマホを見ていたら訃報だった。


フェイスブックのお友達から書き込みがあった。カナダに移住された方。水俣病の発生は、ちょうど日本を離れるころのできごとで、躊躇なく日本を離れた、と。わたしはこう返信した:

日本はまだ水俣病を克服できていません。まだ何千、何万という人々が(激症型ではなくとも)苦しんでおられると思います。認定もされずに。そして水俣病と同じような構造(目先の経済優先、患者軽視、差別、御用学者の企業・政府擁護、などなど)を原発で繰り返しています。原発、福島は、水俣病で言えば、形だけの除染装置をつけて垂れ流しを続け、患者たちに3万円といった補償を飲ませてそれで一件落着としようとしていた段階に相当すると思います。

カナダでもオンタリオ州のパルプ工場で水銀汚染が起き、先住民が被害にあっていますね。そこでも認定の基準が高くて、認定されない患者が多数おられたと聞きます。

日本は新潟で第2水俣病とよばれるものが発生して流れが変わり、企業の責任を問うようになりました。原発でも政府が企業を擁護し国民をないがしろにして脱原発を拒み再稼働や輸出にやっきになっている今の状況は、第2水俣病に相当するような事態(すなわち第2の福島が起きること)にならないと改められないのかとも悲観しています。そして放射能汚染ということを考えれば、そうなってからではこの国は手遅れかもしれない、と悲観しています。

石牟礼道子さんはノーベル文学賞に値する人だったと思います。私は心酔しています。文体も多様です。息の長いくだりはまるで日本の古文を読んでいるかのような気がします。会話の方言は私の生まれ故郷のもので、自分には生々しすぎるほど迫ってくるものがありますし、それでいて水俣は南のほうですので独特のことばや言い回しがあって魅力は尽きず、哀切極まりなく、読みながら涙すること度々です。

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