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ローマ教皇「この戦争は挑発で惹き起こされたか防ごうとしなかったか」 [ロシア/ウクライナ]

イエズス会メディア「ラ・チヴィルタ・カトリカ」が
5月に行ったローマ教皇のインタビューを
6月14日(先週火曜日)に公開している

挑発で起きた戦争
あるいは
起こるにまかせた戦争である

100%善と100%悪の2項対立
という図式から脱却せよ

戦争を起こすインセンティブの一つが
兵器産業である

フランシス教皇の訴えの一つ一つに
共感する

ローマ教皇 ウクライナ3.PNG

「この戦争はおそらく何か
挑発によって惹き起こされたか
あえて防ごうとしなかったか
(起こるにまかせたか)です」

教皇は「ロシア軍の獰猛さ、残虐さ」
を非難する一方で
この紛争をおとぎ話のように
「善と悪」の戦いと捉えることに
警鐘を鳴らした。

「赤ずきんちゃんが善でオオカミが悪
 という赤ずきんちゃんの図式を
 私たちは脱却する必要があります」

「何かグローバルなものが現れてきており
 その諸々の要素が
 複雑に絡まり合っているのです」

Pope Francis says Ukraine war was ‘perhaps somehow provoked’
英ガーディアン紙
https://www.theguardian.com/world/2022/jun/14/pope-francis-ukraine-war-provoked-russian-troops




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「「私たちはこの戦争の背後にある
ドラマの全体像を見ていません。 」

「兵器を試したり売ったり
と言う興味も伺えます」

↓ ↓ ↓ ↓ ↓

「私たちはこの戦争の背後にある
ドラマの全体像を見ていません。
この戦争はおそらく何か
挑発によって惹き起こされたか
あえて防ごうとしなかったか
(起こるにまかせたか)です」

教皇はロシア軍の「獰猛さと残忍さ」を非難しつつも
「我々は本当の問題を忘れてはならないーー
それらの解決を望むのであれば」と語り、
戦争のインセンティブとなるものの一つに
兵器産業を含めた。

「私たちが今 目にしているのは
世界的な戦争の状況、地球規模の様々な利害、関心、
武器の売却、地政学的な資金の流用ーー
それが、戦いに殉じる英雄的な
ひとつの国民を生み出しているのです」

Pope raps Russian 'cruelty' in Ukraine, says invasion violates nation's rights
Philip Pullella
June 14, 2022 ロイター https://jp.reuters.com/article/uk-ukraine-crisis-pope-russia-idUKKBN2NV0GF



フランシス教皇:
「ロシアのウクライナ侵攻は
「恐らく挑発により惹き起こされた」

『教皇の今回の発言は以前のものに通じる。
教皇は1ヶ月前、
NATOはロシアの戸口で「吠える」ことによって
クレムリンのウクライナ侵攻を「恐らく誘発した」
かもしれないと語っていた。

「私のことを親プーチンだという人が
この時点でいるかもしれません。
しかし私はそうではありません。
そのようなことを言うのは
あまりに単純であり、間違っています。

私は問題の非常に複雑な根源や利害(興味)を
考慮することなく、
善玉対悪玉という図式に
単純化してしまうことに
反対しているだけなのです」

教皇が「非常に賢明な人」
とだけ言って名前を明かさない
ある国家元首は、戦争が始まる前に
こう言ったという。

「彼らはロシアの門に向かって吠えている。
この状況は戦争につながりかねない」

「この元首は前兆を読み取ることが
出てきていたのです」

教皇のこういった発言は
批判を招くことにもなろう。
NATOが旧ソ連圏に拡大したことで
ロシアはウクライナに侵攻せざるを得なくなった
というロシアの言い分と響き合うからである。…

インタビューの中で教皇は、
ロシア軍の「残虐さと獰猛さ」を語り
「ウクライナ国民の英雄的行為」を強調して
ロシアのウクライナ侵略を批判することはした。』

Pope Francis: Russian war in Ukraine was ‘perhaps provoked’
Politico.eu May 3, 2022 https://www.politico.eu/article/pope-francis-says-war-in-ukraine-perhaps-provoked-or-unprevented/


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日本のメディアは教皇の発言を取り上げません。

そもそもこのような議論(侵攻の背景とか
どっちかが100%善、100%悪はありえない
といったことや兵器産業批判)は
させまいとする力が働いているよう。
議論しにくい空気や圧力が生まれているよう。
このブログで何度も触れてきたが。

でも、
侵攻当初の感情的な反応も少しは冷めて
人々がもっと冷静になってくれば、
教皇の言っていることにも
耳を貸す余裕が出てくるかも、
防衛増強に突き進む日本に
「待てよ」
と日本人も思うようになるかも、
と思っている。
ただ、選挙に間に合うかどうか。。

フェイスブックの「グループ」でシェアしたところ
それなりに多くの「いいね」をもらい、
私も少し元気が出てきた。
前はこのようなことを投稿すると、
罵声が飛んできたし、
グループによっては削除されたり、
出入り禁止になったりしていたので。
(それらが「リベラル派」を名乗ったり
 「戦争廃絶」を謳ったりするグループ
 だっただけにこたえた)


当初は感情的な反応が激しくて
(ここで教皇も「私は親ロシアではない」
と念を押しているように)
侵攻の背景に触れたり、
マイダン革命とかアメリカがいかに関わってきたか
などを問題にすると、
ロシア擁護として
罵詈雑言を浴びせられた。

そしてメディアにもSNSにも
そんな議論をタブー視するような雰囲気が生まれていた
と思う。

(もちろんロシアのプロパガンダや
 虐殺は自作自演だなどと言った陰謀論は論外)

しかしここへきて人々も少しずつ
頭を冷やしてきたかと思う。

なぜ和平交渉にもっと力を注がない
とか
兵器産業が潤うだけ
と言った批判も前より見受けるようになった。

これまでは、代理戦争とか
NATOの東方拡大なんてことを言うと
日本では、
そんなのカンケーねーだろ、
侵略、虐殺、国際法違反、
プーチン、鬼畜じゃねーかよ、
お前、肩を持つのか?!
てな感じになってたわけである。

新聞だって、学者先生だって、
ロシアが国際法違反であってーー
何ちゃらかんちゃら並べたてて、
《ロシア100%悪ウクライナ100%善ではない、背景がある》
と言う人たちを黙らせようとしてきたわけである。
ほとんどタブーにしてきた。
日本ではこれが特にひどいと思う。

ではなぜそのような圧力がかかっているかというと、
ここはどうしてもロシアが悪であって脅威であって
(確かにその通りだがーー)
それに対しては武力で対応しなくてはならない、
それが正しいことであり、
我々もそのような対応ができるよう、
備えがロシアや中国に対して必要である、
と持っていきたいから。

改憲派もいれば
兵器でもうけようと企む財界人もいる
安保法制や対中強硬路線の背後の政治学者もいる
千載一遇のチャンスと口を滑らせた新聞の編集者も
自民党に忖度する公共放送も

日米軍事一体化で進めたいが
そのためにはアメリカのしていることが
おかしい
問題だ
ということになっては困る、、

すすめ日の丸 つづけ国民
兵隊さんよありがとう
進め一億 火の玉だ
万世一系億兆一心
国が第一私は第二
一億抜刀 米英打倒ーー
じゃなくてーー
露中打倒
憲法改正
軍事費倍増、、

かくて日本では
フランシス教皇が言っているようなことを
論じさせまいとする右派からの圧力があり、
それに(侵攻当初の感情のたかぶりもあり)
みんな負けてしまっている。

SNS空間でも「鬼畜露中!」
の叫びにかき消されてしまっている。
人々は同調圧力に押され
空気を読み取り
洗脳されーー

こういうのは「どっちもどっち論だ」
と上から目線で議論を封じる人の
なんと多いことか。

『ハフポスト・細谷教授「”両方悪い”は不適切」の不適切』 
https://noraneko-kambei.blog.ss-blog.jp/2022-04-04

関連記事より:

『戦争をウクライーナで終わらせる平和作りの人はいずこに』
https://noraneko-kambei.blog.ss-blog.jp/2022-04-26

『アメリカはロシアと代理戦争を戦ってると米元高官』 
https://noraneko-kambei.blog.ss-blog.jp/2022-04-30

『ウクライナの平和運動家ユリイ・シェリアジェンコの言葉』 
https://noraneko-kambei.blog.ss-blog.jp/2022-04-08

『国債で防衛費倍増GDP比2%は破滅への道』
https://noraneko-kambei.blog.ss-blog.jp/2022-06-13

『憲法の平和主義まで捨てようと慌て始める日本国民』
https://noraneko-kambei.blog.ss-blog.jp/2022-05-03


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最後までお読みくださりありがとうございました! m(_ _)m

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