「この中に私を裏切るものがいる」 でも一体誰？

政権内の抵抗運動

朝日新聞が安倍政権の閣僚の書いたと言う投書を匿名で掲載するようなことが起きたらどうだろう。そしてそこには、安倍首相は道徳の欠如したとんでもない人間であるなどと書いてある。閣議では首相が前に言ったことを平気で覆したりするのは日常茶飯事で、子供っぽく自己中心的、知能程度が低く、などとボロクソに書いてある。責任は人に押し付け、人からは手柄をぶんどり、自分が先頭に立っていなければ気が済まない。自分が指示を出しているのに、他の人が勝手にやったように仕向けることも行われている、首相が国を壊している、非常に由々しき事態だ、そんな首相から国を守るために政権内で、複数の閣僚が、静かなる抵抗運動を進めているのだ、と。

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トランプ政権内の静かな抵抗運動
https://noraneko-kambei.blog.so-net.ne.jp/2018-09-07

今、ワシントンで現実に起きている騒ぎがまさにそれである。NYタイムズが政府高官のものとして匿名の寄稿を掲載（極めて異例のこと）。いわく：
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「政権内で、国のことを第一に考えようという静かな抵抗運動が進行中」
「少なからぬ数の高官が」「国を大統領から守る」ために必死に頑張っている。
トランプ流は「衝動的、敵対的、けち臭くて、効果薄」
「問題の根幹は大統領の道徳性の欠如」
「大統領は、合衆国の健全さを損なうような行為を続けている」
「会合では話が脱線、大統領はしつこくわめき散らし、衝動的で、決定は中途半端で、情報の裏付けもなく、往々にして無謀」
「私たちは政権を正しい方向に向かわせるまで、自分たちにできることをしてゆく」

犯人探し



しかし一体誰なのだ？NYタイムズに寄稿したこの匿名の政府高官。「抵抗運動の一員」といい、複数人いる（many=「少なからぬ数の」）と書いている。

トランプ大統領は「裏切りか？！」とツイートして怒り心頭。NYタイムズには名前を明かすよう要求。セッションズ司法長官にも調査を依頼した（が、当のセッションズ長官もマスコミが名前をあげた１０数人の「容疑者」の一人）。

ペンス副大統領：
「匿名の寄稿文を掲載。アメリカのジャーナリズムは、落ちるところまで落ちた。NYタイムズは恥を知れ。寄稿主の高官も恥を知れ。国民はメディアや首都のリベラル派のやることは見通している。並外れた指導力を発揮してきたこの大統領を中傷する者は、名誉ある道を選び、辞任すべきである。」



ポンペオ国務長官：
「政権を容赦なく攻撃してきたリベラル派の新聞が、この投稿を掲載した。その判断はまちがっている。この寄稿が本物だとしても、政権内の不満分子の言うことを真に受けるべきではなかった。悲しいことだ。そもそも大統領に従うことのできない高官は辞任するしかないはずだ。」


オバマ前大統領「前大統領としてではなく一市民として」
そしてここぞとばかりに出てきたのがオバマ前大統領。これまた異例。普通、前大統領は政治から引退してちょっかい出さない。オバマは、トランプ批判を強め、人民が投票してこそ人民の人民による人民のための政府だと呼びかけ、１１月中間選挙で議会の民主党奪還を目論んでいる。

カモネギ

そんな折、カモが丁寧に真摯にネギを背負ってアメリカにやって来る。総裁選勝利後に日米首脳会談という安倍首相だ。トランプは局面打開を外交でというところ。貿易問題で攻勢に出てくるはずだ。日本市場をアメリカの農産物に開放しろと、日本車への高関税をチラつかせながら迫ってくる。



オバマさんの演説を聞いたかって？
聞いたよ。すごくいいよ。
寝るのに。


「この中に私を裏切るものがいる」
（トランプ政権の閣僚版が必要だった）


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