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五輪七輪と米国人歌手の刺青 [ことば]


歌手のアリアナ・グランデが『7 rings』(7つの輪)という題名の新曲にちなみ手のひらに「七輪」と漢字で刺青(いれずみ・タトゥー)をした。そしてそれがもとで「炎上」が起きているという。七輪だからというわけでもないだろうが。

「七輪」と言えば、若い世代にはあまり馴染みないかもしれないが、日本人にとっては確かに日本の伝統的なコンロのことになってしまう。

彼女はその意味を知らずに「七輪」としたのかもしれないが、私はそのことを微笑ましくは思っても、炎上などする気にはなれない。

まず、多義語の単語は日本語にも山ほどあるではないか。

七輪
(1)(物を煮るのに価七厘の炭で足りる意からという) 焜炉(こんろ)の一。多くは土製。(←広辞苑)
それに加えて
(2)7つの輪の意。歌手のアリアナ・グランデが新曲『7 rings』にちなみ手のひらに「七輪」と漢字で刺青をしたことにちなむ。

これで問題ないじゃないか。

さらに、創造性という意味で評価できる。五輪といえばオリンピックだが、七輪、しゃれてるじゃないか。

言葉は創造的にも変化してゆくものであるし、誤用で変化していく場合もある。意図せぬ創造である。

安倍総理の「でんでん」などは冗談半分にかなり流布している。「うんぬん」「などなど」の意味で。

しかしアリアナ・グランデの七輪事件の炎上は激しさを増し、やれ「文化の盗用だ」だの「日本語を日本のことをよく知らない人に使ってほしくない」だのといった批判もあったそうだが、信じられないことを言う人がいるものだ。自分ら日本人がどれだけ他国の「文化の盗用」やっているか、考えてみるがいい。外国語や外国「のことを知らない」で、どれだけ怪しげな外国語を自分らで使っていることか。

この歌手を批判するのなら、その前に、日本人が作り日本人の聴衆に向けて日本人が歌う日本の歌に混じる、奇妙キテレツな英語の歌詞を止めるのが先決というものである。

自分たちの文化を売り出すのに「クール・ジャパン」などといったカタカナ語を使用するのも止めるがいい。

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