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見上げればそこにローラだ年の暮れ [日記]

今年も渋谷のスクランブル交差点に峻厳な神の声がこだまする季節となった。毎年のことながら聞いてて怖い。ひどく暗〜い気持ちにさせられる。この独善的で高圧的で暗くおどろおどろしい口調と脅しのような文句の数々が、雑踏のなかで年の瀬の孤独と侘しさに胸ふたぎひとり佇む私を襲う。 

炒り卵交差点を乱雑に入り乱れて渡る雑多な人々の多くが今では外国人観光客。(よりによって渋谷なんかに来るんじゃないよ、日本にはもっといいとこいくらでもあんだから!)。あちこちに自撮り他撮りのスマホがにょきにょき突き出ている。イスラム教徒と思しき出で立ちの人。漏れ聞こえる中国語、韓国語、英語、カタカナ英語、、それらのすべてを圧して交差点に重く響き渡る聖書からの引用。神への罪、永遠の命、悔い改め、地獄、、

これはけっして揶揄して書いているのではない。母親がキリスト教徒だった。私も中・高、その系列の学校だったが入信はしていない。宗教は人間性を歪めると思うようになった。少なくとも私にはそのように作用した。そこから逃れようともがいてきたが、子供の頃から吹き込まれたものからはそう容易に逃れられるものではない。今なおどこかを縛られ続けている。渋谷のこの空間とこの音響は、暗く重く冷たく、年の押し詰まったこの日も、押しつぶされそうな気持ちになった。



見上ぐればそこにローラが年の暮れ


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