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日本が殺人?!そんなこと言っとらんプ [ことば]

トランプが「日本は殺人を犯した」と発言したという新聞やブログの記事を見つけた(読売/天木直人)。
しかしこれを「殺人を犯し」と文字通りにとってはいかん。
get away with murder
ひどいことをしていながら平気、野放し、お咎めなし
という意味。慣用句である。慣用句(イディオム)を文字通りにとると間違える。滑稽でもある。かつてshow your flagとアメリカに言われ、すわ!、自衛隊の船を出せ!と勘違いして日本の政治が大揺れとなった。しかしこれは、日本は誰の味方なの?という意味だったのだ。日本語でも慣用句で訳せば(同等のものがあれば同じように慣用句で訳すのがいちばんいい)「旗色を鮮明にせよ」である。

ということでトランプの気持ちとしては日中韓はThey are getting away with murder!
やりたい放題じゃん!」と言いたかったのだ。

(murderに冠詞がついていない点にも注目。冠詞がついてれば「殺人」の意味ともなろうが。外国語の盲点の一つが慣用句。知らない慣用句を文字通りにとってしまう。)

天木直人氏のブログは面白いし彼のスタンスには共感するので読んでいますが、これは揚げ足取りになっている。テレビの字幕も誤訳と言っていいでしょう。

同じようなことが「死ね日本!」でもありました。あれを「日本が死ぬのを望んでいる」と文字通りにとるのは間違い。「死ね日本!」は非難するに当たらない。しかし、「死ね日本!」は擁護して、トランプのget away with murderを非難するのは、不公平ですので、あえて指摘しました。

参考までに私の「死ね日本!」の擁護論をペーストしておきます。

【この国は安倍が総理だ死ね日本言われなくとも死んでいる】
http://noraneko-kambei.blog.so-net.ne.jp/2017-04-20

「死ね日本」は、字面にこだわりすぎると間違えます。別に「私は日本国の死滅・終焉を激しく望む!」と文字通りのことを言っているのではありません。要するに、これは、激しい絶望感の表明です。本来なら愛すべき祖国への最高級の悪態という形をとって、その絶望感の深さを表現するというものです。やや原始的で、非常に子供っぽく、乱暴かも知れません。しかしその 乱暴さ、無茶苦茶さに怒りと絶望を込めたのです(きっと)。

言い換えれば「バカヤロー!」とか、「チクショー!」です。でもそれで相手から「え?野郎って? 私は女ですけど」と言われたり、動物の好きな人から「畜生?! それはないでしょう。生き物は大切にしなくては」などと言われてりはしないはずです。いや、もちろん、そう切り返す人だっているかも知れません。でも、それは、揚げ足取りです。「死ね日本」を批判する人たちも、それとは知らずに、それと同じことをしてしまっているのです。

のら猫寛兵衛 2017.4.20

そして今回の「殺人」です。



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では getting away with murder どう訳す? 答えはいちばん最後のお楽しみ。
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読売新聞は「異例の表現」と形容しているが、そんなことはない。日常的に非常によく使う表現である。確かに大統領がこのような場で使うにしては下世話な表現にすぎるし、同盟国にmurderはないだろうぜ、ということはある。しかしそれがトランプなのだ。品性、礼節を欠くという点において。そして庶民にもいちばんわかってもらえるような平易な日常的なことばを使うということだ。

しかしこれを「日本が殺人」と文字通りに訳してはだめである。

getting away with murder、今日本でいちばんこれに当たるのが、例えば、あのさがわしいお方、そう、
佐川国税庁長官ですよ!
あきえたお方の安倍昭恵さんやその土地安く買うたろうの加計孝太郎氏にもぴったり。

でも、この表現を使ったからと言って、私は別に彼らが人を殺したと言っていることにはならないのです!
口汚く罵ったことにはなるかもしれないが。

「日本など『殺人』」トランプ氏、貿易巡り非難
読売新聞 2018年02月13日


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まあ、この人たち、救いようがないねえ。
「日本死ね!」はあれほど擁護しておいて。

私はトランプを擁護するわけではないが、間違いは間違いだからな。

ヘイトにしてもネトウヨなどのヘイトには非難轟々のくせして
(みんなとは言わないが)この人たちのネトウヨや安倍政権に振りまくヘイトもすごいからなあ。




「殺人を犯しながら逃げている」?
 誰もそんなこと言っとらんプ!



ハンドルネームが自分の本の題名と出版社ってすごいよ
そこまでは私にはできん




「日本は殺人者だ」 ここまで来るとヘイトのでっち上げだろう





ここにも天木直人さん

今のうちに撤回しておいた方がいいと思うけどなあ

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のら猫:証人喚問に応じろ!You are getting away with murder!
佐川:え?まさか。私は人を殺してございません。
のら猫:だれも人殺しだなんて言っていませんよ。
佐川:でもgetting away with murder 読売なんか「人殺しを犯して逃げている」と訳してるけど。トランプが日本のことをそう言ったと。
のら猫:間違いです。ひどいことをしたのにおとがめなし、とんでもないことやりたい放題、という意味です。あなた場合だと嘘八百の答弁のことですよ。

佐川:信じられんね。SNSでも有名所の識者らがみんな「トランプが日本を殺人者と呼んだ」って大騒ぎしてるよ。それが何百、何千というリツイートになってるけど、君がいくらそんなこと言っても、リツイートがやっと一つじゃないか。のら猫の言うことなんか誰も信じないよ。

のら猫:私は数じゃないと思うんです。
佐川:どっかで聞いたせりふだな。

のら猫:何とでも言いなさい。あすの納税者一揆、大変な数ですよ。

佐川:私は数じゃないと思うんです。

のら猫:国会で説明すべき85.7%。 

佐川:だから数じゃないって。

のら猫:サッカー最年長選手。

佐川:それはカズです。

以下、フェイスブックのお友達らとのやりとりから:

のら猫:慣用句を文字通りにとっちゃあいかんよね。国際政治の場でも誤解がときどき生じているようで。本文(上記)の Show your flag. とかね。トランプのは、多分に日本に対する誹謗ではあるんですが。こんな表現使うのは。
書き込み1:「くそ食らえ」を「うんこ食べろ!」と文字通り理解して、食べちゃう人はいないよね。それと同じようなこと?
のら猫:う〜ん、この例は、う〜ん、ちと違うというか、やっぱそうですかね、そう言われて「そんな非衛生的なことできるわけないじゃないですか!」って憤慨(糞概?)するようなものですよ今回の「人殺し」騒動。文字通り糞を食えと言っているのではない。 murderも文字通りに「殺人」ととらえちゃだめ。
友達1:外国語は難しい。特に慣用句。
のら猫:落とし穴ではありますね。「ヤクザがお礼参りに来たよ」「へー、礼儀正しいヤーさんもいるんだねー」なんてね。台湾の人、感心してたよ。
友達2:get away with murder。murderに冠詞が付いていないのも、慣用句であるヒントですか。
のら猫:これがa murderとかthe murderだったら「日本がどんな殺人を犯したと言うんだ?!」と凄んでもいい。それは「殺人」のことを言っているのだから。
 慣用句というのは現実世界でどう使われているかに接しないと中々身につきませんよね。つき始めると初めて触れる表現でも、これは慣用句に違いないといった勘も働くようになってくる。字面を額面通りに追うのでなく。
 英語のしゃれの大半は「慣用句」とその文字通りの意味をかけたdouble meaningだね。He got carried away.(調子に乗りすぎた)これを担架で運ばれている(文字通りcarried away)人に使うとゲラゲラ、ということになるわけです。
 詳しくない人は慣用句辞典でも買ってきて片っ端から覚えるといいよ。英語の冗談、かなり笑えるようになるから。
 しゃれは日本語のように音、ごろあわせじゃなくて、double meaningがほとんど。私は先月事務所の引越しだったけど It was quite a moving experience. と言うわけです。moving が引越しのことと「感動的」という形容詞の二つを掛けている。こういうの日本語でも洒落として訳出するのは工夫がいって腕の見せ所だけどね。
 字面といえば、これも台湾の人、通訳者だけど、日本語の「貴様」と言うのを丁寧なことばと思ったらしく(なにしろ「貴い」「様」ですからね)、日本からの来賓に「貴様」を使い通したといった記事を読んだことあります。これなんかも日本にいて(あるいは映画なんかでもいいですが)「キサマー!」という場面に出くわしていたら本来の意味を理解していたでしょうが。でも笑えない話です。字面通りに訳して間違っていること誰にでも起こりうるわけで。今回のブロガー(?)諸氏、読売とか日本テレビ、AFP、などなど。
書き込み2:getting away with murderは「やりたい放題」でしょうか?
のら猫:それも一つの訳し方でしょう。私もそう訳しました。こんなにひどいことをやっているのに、とんでもないことやらかしてるのに、誰も気づかない、問題にしない、何のお咎めもない、おかしい、ゆるされない、ひどい、そんな感じが出る表現がいいです。
しかし、AFPともあろうものがこんな訳をつけますかね。

日本などが貿易で「殺人」 http://www.afpbb.com/articles/-/3162145?pid=19812080

でも人殺しというならアメリカこそ人殺しじゃないですか。核兵器を大国で独占して(イスラエルのような子分には黙認して)NPT条約は不平等欠陥条約(軍縮義務を謳いながら言葉だけ)イランや北朝鮮が開発すると経済制裁という名の大量破壊兵器で人を殺してきた。「圧力、圧力」と言い続ける安倍や河野はその共犯ですよ。
『経済制裁は大量破壊兵器である』
http://noraneko-kambei.blog.so-net.ne.jp/2018-01-21
『韓国頑張れ! 北朝鮮頑張れ! 民族の悲願南北の統一がかなうといいね!』
http://noraneko-kambei.blog.so-net.ne.jp/2018-02-13

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新しい進展:

AFPからも訂正記事が出ました。
「日本などが貿易で「好き放題だ」」と訂正されています。
読売新聞や天木直人氏はまだのようです。
http://www.afpbb.com/articles/-/3162321

でも翻訳は難しいですね。AFPの「好き放題」も半分しか訳されていない感じですよね。

「殺人に匹敵するほどの重大な悪事を働きながら、殺人なら捕まって重い裁きと罰を受けるところを、大手を振って自由の身、何のおとがめもないじゃないか、けしからん!ゆるされん!」というのがget away with murderなわけですよ。これを説明的にこのように言うのではなくて、一つのフレーズで言ってしまわなくてはならない。しかし同等の表現、慣用句が日本語にない。だからうまく訳せないんです。

ひとつの解決策は新しい言葉を作ることですね。私は「さがわる(←佐川る)」を提案しますね(笑)。とんでもない悪いことやってるのに、なんのお咎めもない、という意味。「トランプ大統領は『貿易で日中韓は25年の長きにわたってさがわってきたと述べました」。

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noraneko-kambei

AFPから訂正記事が出ました。
「日本などが貿易で「好き放題だ」」と訂正されています。
読売新聞などはまだのようです。
http://www.afpbb.com/articles/-/3162321
by noraneko-kambei (2018-02-15 19:05) 

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