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紀伊民報が陳謝する必要はなかった [原発]

紀伊民報が陳謝させられるのは奇異

放射能汚染地域における森林火災で放射性物質が広域飛散することは欧州の研究で確認されている。なぜそのような欧州の状況、真実を伝えない。

逆にデマと決めつけ、飛散しないという側の意見のみ伝え、そう考える専門家のみを起用するのなら、それこそデマの拡散だ。

NHKは基本的に(そもそも?土台?)紀伊民報が記事に批判が寄せられて陳謝したとしか言っていないが、専門家を登場させ、記事を書くなら不安先行ではなく、きちんとした測定値に基づいてやるように、という報道姿勢の批判をさせた。


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ならばNHK、自ら測定値を伝えるべきではないのか。しかし、「いたずらに不安を煽るべきではない」という隠れ蓑を纏ってしまった。政府の進める帰還政策に水をさすようなこともしたくないということだろう。熊本地震の時も川内原発のある鹿児島県の震度を表示しなかったくらいだし。報道姿勢を批判されるべきなのはNHKの方だ。

産経新聞の記事では拡散しないと言う専門家の意見のみを紹介した。いわく「原発事故直後、植物の表面に降った放射性物質(セシウム)は、風雨で流されたり、落ち葉や生え替わりによって多くが土壌に蓄積されたりしているとみられる。植物内部に放射性物質はほとんど残存していない状況といえ、草木が燃えることで放射性物質が風で拡散されるということは考えにくい」(東工大の先生)これは、報道の公平さに照らして大問題。欧米には、放射性物質は流出はせず、樹木が、カルシウムやカリウムと同じようにセシウムやストロンチウムを水と共に吸い上げている、という研究がなされているのだ(ESA 全米生態学会に提出された17人の科学者による共同研究)。


http://www.sankei.com/affairs/…/170508/afr1705080012-n2.html

セシウムは沸点が低く、土壌中に固定されていても森林火災が起きると一部が揮発し、煙に混って拡散するという指摘もある(グリーンピース報告書24頁)。

ヨーロッパでは、チェルノブイリ周辺の森林火災で放射性物質が拡散し、東欧はおろか、イタリア、トルコ、北欧にまで達していることを確認している(ノルウェー大気研究所)。懸念はあるのだ。なのになぜ、< 放射能が飛散する懸念がある、被爆する懸念がある > と報道すると、陳謝しなくてはならないのか? なぜ、そのような情報を発信するとデマと決めつけられるのか?紀伊民報が「高濃度」と断定しているように響くところは良くないかもしれない。具体的な数値を伴わなかったのも否めないところで、せいぜい「精度の不足した記事」くらいではないのか。なぜ、いきなり「デマ情報」となってしまう。

それは「忖度の風」が吹いているからだと思う。忖度が真実を封殺しているのだ。紀伊民報はいわばみせしめになった。政府の帰還政策に逆らうかのごとき記事を書いたら謝罪に追い込まれるという。

放射能に汚染された森林では昆虫微生物が少なくなり、樹木が腐葉土になって土に戻るのに手間取り(通常の2倍の時間)、その分、燃えやすい森となっていることも欧米の研究で確認されている。放射能汚染地域では山火事が起きやすいのだ。地球温暖化の影響も大きい。これで山火事の問題が終わったわけでは決してない。今後とも危険性に警鐘を鳴らす報道を封殺するようなことがあってはならない。

主要メディアが偽ニュース化して放射性物質が森林火災で飛散しないと言う日本の状況は悲惨。
主要メディアが情報を圧殺し、あるいは黙殺している。

毎日新聞が放射性セシウムのレベルが8日から9日にかけ一部で3倍から9倍に急上昇していることを伝えたのは、たとえ地方版であれ、評価できる。

The first casualty of war is truth. アメリカではこういう言い方をする。「戦争の最初の犠牲者は真実である」。それと同じことが放射能汚染地域での山火事に関しても言えるだろう。The first casualty of a radiation-affected wildfire is truth. 「放射能汚染地域で起きる山火事の最初の犠牲者は真実である」。真実が真っ先に死ぬのだ。真っ先に殺されるのだ。

メディアが真実を黙殺、あるいは圧殺、封殺し、あるいは、偏った事実や、真実と逆のことを伝えている。

黙殺というのは、例えば、NHKが欧州におけるチェルノブイリ周辺由来の放射性物質の広域拡散を伝えないこと。嘘をつくわけではないが、これも嘘の一種。英語で white lie という。日本語に該当する言葉はないが、英語に習って造語すると(借用翻訳)「白い嘘」「白偽」か。日本語にも「しらばっくれる」「しらを切る」と動詞系の表現ならある。英語と同じく「白」が出て来るが、白々しい嘘とはまた違う。NHKは、このニュースで白を切っているわけである。知っているのに敢えて教えない(ひょっとして全然知らないのか?そんなことはあるまい)。

放射性物質が飛散するという「デマ情報」がインターネットに広がったという決めつけ、紀伊民報が「デマ情報」を流したという決めつけは、真実の圧殺、封殺である。産経新聞が、まさにそれをやってのけた。

確かに、徒らに人々の不安を煽ってはいけない。福島で大変な思いをしておられる方々への配慮も忘れてはならない。しかし、真実を犠牲としてはならない。

そしてインターネットでは、「デマ」を糾弾する書き込みが広がる。あるいは「デマ」書いたサイトの「炎上」である。燃えているのは森だけではなかった。

しかしこれは、森林火災で放射性物質はごくごく小レベルながら飛散すると言う情報を「デマ」と決めつけてのことであれば、寄ってたかって真実をなぶり殺しにする集団リンチに他ならない。

私もフェイスブックで、< 福島で山火事が起きて放射性物質が飛散しているはずだ、欧州でもチェルノブイリ周辺の山火事で広範囲に拡散した > 云々と記事を書くと(いかにBBCの報道の裏付けや科学者らの知見を書き加えていても)、友達からは反応がぱったり途絶えてしまう。それでもコメントを返してくれたり、記事そのものをシェア、拡散して下さる人もおられるので、書き続けなくてはと励まされてはいるが、反応して下さるのは、主に友達以外の人たちで、数も限られている。

これに私は不安を覚え始めている。メディアが猿ぐつわをかまされたように、市民のインターネット空間にも重苦しい空気が流れ始めているようだ。きっと人々が口をつぐみ始めたのだ。政府や当局を忖度して、あるいは現地の人たちの苦労に配慮して、あるいは自分を守るために。こうして今、真実の黙殺、圧殺、封殺が、市民の間でも広がりつつあるように感じる。
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4月29日18時02分、空間線量の月平均を25%以上上回る拠点が610箇所以上。 私がフォローしていた中では一番高かった。このような情報を地道に知らせている市民には頭が下がる。本来は政府やメディアや研究者らがもっとやるべきことだと思う。

https://twitter.com/whitefood1/status/858245136735653890
日本テレビは鎮火のニュースとともに放射性物質の濃度上昇を伝えた。

福島県の態度も変わりつつある。林野庁は? 今後とも注目。

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山火事は、まるで早期帰郷の政策が誤りであったことを炙り出しているかのようだ。今後も多発するようだと安倍政権そのものが燻り出されることになるかもしれない。再三このところ書いているが、欧州の研究では地球の温暖化で森林火災の悪化は2023-36年がピークと予測されている。2020年が福島などで山火事が猛威を振るう中での東京五輪となったらどうだろう。新憲法の施行どころか、収拾がつかなくなる( out of control )かもしれないが、その時、安倍政権がすでに非常事態条項を手にいれていたらと思うと怖い。また、国民が反対しようとすれば共謀罪が凶暴な牙をむくということも考えられる。

今後も山火事がなかなか鎮火しないという事態が繰り返されば、いくら腰抜けのメディアとはいえ、いつまでも「白い嘘」をつき続けるわけにも行くまい。このところの国会の荒れよう、安倍首相や金田法相など、共謀罪の審議では、横暴と厚顔と混乱の極みである。メディアの中でも一般大衆、無党派層への影響力の強いテレビだが、ニュース解説者の一人で安倍首相の鮨友と揶揄されてきた後藤謙次氏(テレビ朝日・報道ステーション)までもが、いま安倍批判を強めている。ひょっとするとテレビが赤信号をみんなで渡り始め、政権批判を強めないか。
20170509-00000135-mai-000-6-view-1.jpg
こうなると安倍政権、森友学園問題や加計学園問題もあるし、ずぶずぶと泥沼に沈んで行きかねない。そのことを予感し始めたのか、党内でも石破氏や岸田氏に、安倍氏と距離を置く発言がここにきて出始めているのが注目される。
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岸田 憲法9条今直ちに改正することない.jpg
今後の火災の頻発は十分考えられる。「鎮火」した状態のことを英語で under control という。安倍首相がリオデジャネイロのオリンピック誘致演説で大見得を切った(大ボラを吹いた)時の表現である。なんとも皮肉な巡り合わせだ。
image.jpg「アンダー・コントロール」
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→ ついに福島 放射能汚染地域で森林火災の頻発・猛威 チェルノブイリ周辺でも
→ 森林火災で放射性物質は広域に拡散する デマにあらず!

解決策はやはりこれしかない

⇒ 
東京御臨終音頭とジニンピック運動


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