SSブログ

正気と狂気のはざまに勝機と商機を見る病気 [核兵器]

異例のできごとから慰霊のできごとへ 1

あと1ケ月足らずで就任するアメリカのトランプ次期大統領が、核軍拡競争を呼びかけか?!

「アメリカは核の能力を大きく増強・拡大すべきである。世界が核に関して正気になるまで」

             (ドナルド・トランプ次期大統領)



ツイートをよく使い、最高司令官ならぬ「最高つぶやき官」と揶揄されるトランプのこのツイートを受け、勝機と思ったかニューヨーク株式市場ではウラン関連株が急騰。その後、正気に戻ったようではある。

トランプの言う「核の能力の増強・拡大」が質を改善せよと言う意味ならすでにアメリカはオバマ政権下、空前の核戦力近代化政策路線(向こう30年でなんと1兆ドル!)。
量を増やせと言う意味なら、大きな政策転換だ。ロシアとは新STARTという条約がある。
世界の核兵器は1880年代のピーク7万発から今1万数千発のとこまで減ってきた。

正気(come to its senses)と言うが、世界はまずこの男の正気を疑わねばならない。

選挙戦では、ISに戦術核を使うと言ったり、欧州で核兵器を使うカードを引っ込めるつもりはないと言ったり、日本や韓国やサウジアラビアにも核兵器を持たせるべきなどと言ってきた。

そのトランプにすっ飛んで会いに言って「信頼できる指導者と確信」したのが我が安倍総理大臣である。こちらの正気は多くの人がとうに疑ってかかっているし、それでもなお支持率が50%を超えているのだから、これは国民の正気が問われなくてはならない。


 ←クリック→ にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ 

 ↓  ↓  ↓  ↓  ↓ 


プーチンまでも核軍拡競争を呼びかけ?

一方ロシアのプーチン大統領が核軍拡を示唆するかのような発言をしたのは国防幹部との年末協議。
「我々は戦略核戦力の軍事的潜在力を強化する必要がある」と語った。
「我々ははっきりと言うことができる。我々はどんな潜在的な外敵よりも強い。誰よりも強い」とも。

これを受けてトランプ:「軍拡競争でいいじゃないか。こっちが必ず上を行くさ。負けやしないよ。誰にも負けない。最後の最後まで」とテレビのインタビューに答えた。

ヒラリー・クリントンはトランプのような気性の人間は危なっかしくて核のボタンなどとてもじゃないが任せられないと選挙戦で言っていた。

確かに危なっかしい。核兵器の発射ボタンを管理していた元係官の10人が、トランプは核戦争を回避するだけの外交的な技量を備えていないと抗議の書簡を公開してもいる。

核兵器といえば偶発的な核爆発の危険でさえ、我々の創造以上に大きいのに。
「地上で最も危険な機械」http://noraneko-kambei.blog.so-net.ne.jp/2014-12-20-2

しかし軍の幹部との会合の翌日、記者会見でプーチンに問うと、核戦力の増強と言っても、核弾頭を開発するといったことではなく、主にNATOのミサイル防衛網を突き破る能力を高めること、という答えであった。

「ロシアの核兵器はどんなミサイル防衛も突き抜けることができる」
と自慢するプーチン。トランプ発言は別に驚くに当たらないと言う。前から言っていたとのこと。核の能力の増強すべしと選挙戦でも言っていた、と。
ちなみにこの年末の記者会見、毎年恒例のもので3時間は続くというマラソン会見だが、日本人記者は招かれていなかったそうだ、従って、先日の訪日や安倍プーチン会談や北方問題や日露の共同経済活動などなどに関する質疑はなかったようだ。http://noraneko-kambei.blog.so-net.ne.jp/2016-12-20


軍幹部との会合ではプーチン、シリアで「ロシア軍の能力を見せつけることができ、シリア政府軍を大いに助けた」とし、さらにはシリア内戦「ロシア製兵器のショーケース」に見立てた発言もあった。シリア政府に勝機、ロシアには商機もというわけである。そして「ロシアには新たな軍産協力の可能性が開けてきた」「我々はそれを最大限生かさなくてはならない。外国のパートナーたちにはロシアの進んだ兵器システムへの興味があるのだ」とも語っている。

正気というが、果たしてどうなのか。ロシア軍は2015年の9月からシリア内戦に本格的に介入した。ロシア軍にとっては最先端の兵器を実戦で試すまたとない機会。ロシア軍の空爆、地上のシリア政府軍という連携で、反政府軍は劣勢に回る。それまでアメリカ軍などが空爆しても地上の反政府勢力との連携がとれずに効果を上げられなかったのと対照的。しかし、ロシア軍の空爆で市民の間にも多くの死傷者が出ている。死者は今年9月に30万人を超えた(うち市民8万7,000人。そして多くの難民。国の人口の半分以上というおよそ500万人が国外に逃れた。しかし、プーチンに人道的な関心はないだろう。ロシアの軍産協力、そして兵器の輸出のことを考えている。

ノーベル平和賞に輝くオバマのアメリカにしても死の商人をやっている。サウジに輸出されるアメリカ製の兵器で、イエメンの内戦などでは多くの市民が死んでいる。


ああ、そしてそこに仲間入りするのが、我が日本。アメリカに従属し、ロシアにも制裁を破ってペコペコという安倍総理。いかにも友達が悪い。安倍政権はこれまでの武器輸出三原則を葬り、武器輸出を「防衛装備の移転」と呼び変える言葉のごまかし。経済界はその防衛装備の移転を「国家戦略」として推進するよう進言している。

その日本のシリア人受け入れは、正式な難民認定が2015年までの5年間で6人と極端に少ない(ヨーロッパ諸国では何十万人と受け入れる国も)。日本ではそれ以外に人道的配慮で滞在が認められている人々もいるはずだが。さらに、2017年から5年間で150人までシリア難民の若者を留学生として受け入れることを発表している。

かつて冷戦時代のピークにはアメリカとソビエト連邦2カ国で7万発を超える核兵器があった。地球を何回も全滅させることのできる、まさに狂気の時代だった。その頃を象徴するようなMADという言葉もある。核戦争となれば、核の応酬となれば、敵も味方もお互い確実に破壊し尽くされる。MAD (=mutually assured desctruction) 「相互確証破壊」である。

ノーム・チョムスキーはトランプとプーチンの今回の発言を受け、「核の終末時計」が深夜12時に近づくかも知れないと発言した。

核軍拡競争にはならないとロシア側はプーチン自らが火消しを行なったが、トランプ側の火消し役は、トランプの報道官に指名されたばかりのシーン・スパイサーだった。こう語っている。
「軍拡競争は起きない。ロシアや中国が核の増強をしようとしても彼(=トランプ)がさせないから」「彼らも正気に戻るから、それで問題ない」

正気に戻るべきは米、露、日の指導者たちだろう。

       /\    /\
      m     (_ _)    m

    クリック!      クリック!  
    ↓            ↓       にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ 
  より多くの人に読んでもらえますよう
     クリックどうかよろしく!


イスラエルに武器禁輸を! 世界の著名人の呼びかけ

地上で最も危険な機械

劣化ウラン弾をシリアで使用 アメリカ軍の劣化 市民怒りの烈火

英軍シリアで空爆「自衛の行為」の正当性は?国益を脅かす「重大な事態」とは?

プーチン「新有志連合」を提案?! 「国連軍」?!

空から死を降らせまくる国になろうというのか安倍政権

アラブに衝撃 2 日本がイスラエルと関係強化

アラブに衝撃 日本がイスラエルと関係強化 1

戦争犯罪の責任を問う(2)

有志連合 有死連合とも言うし

イスラム国 伸長の陰に米英の関与 湾岸諸国の資金援助



予告編:

異例から慰霊へ

2) 飼い犬に噛まれたご主人様の激怒 日本はまさに「狂気に該当」と米連大使

異例中の異例 日本が国連でアメリカに追随せず 対南スーダン武器禁輸に棄権

3) アメリカは国連安保理のイスラエル非難決議に拒否権を使わぬ異例 オバマの最後っ屁

オバマのA括弧C。結局オバマ政権の8年間でパレスチナ問題に前進なし。2国家解決案はほぼ終わり。

4) 異例の慰霊 いよいよ安倍総理 真珠湾へ

しかし下手をするとパンドラの箱をあけ、慰霊中の慰霊求められ、四面楚歌。

すでに八方塞がりの安倍外交がいよいよ詰むことになろう。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:blog

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0